コミュニケーション能力:余談
コミュニケーション能力~骨格~
「コミュニケーション」という言葉をご存じの人も多いことでしょう。
コミュニケーションという言葉そのものは一般の社会で多様されるようになって広まりました。
しかし、学校の教育や国語教育の中にそれがコミュニケーションという言葉のまま登場してきたのは意外と最近の話なんです。
コミュニケーションという言葉も、GHQというジェネラル・ヘッドクォーターの略称のことであり、日本を占領した連合国軍の総司令部のことであり、占領政策を推進して、戦後日本の様々な改革を行った中で使われた用語だと言われています。
しかし、その改革当時のまま使われるのではなく、コミュニケーションの重要性に着目した人がこのコミュニケーションを「通じ合い」と訳して国語教育界に紹介したのが始まりなのです。
平成10年の改定指導要領には国語教科の目標の中に「伝え合う力」が新しくとりいれられ、この「伝え合う力」というのはコミュニケーション力を根本においていると考えてもいいのではないでしょうか?
この伝え合う力というものは、音声言語と文字言語の両方を含む資質や能力のことであり、音声言語を中心として使用されるコミュニケーション能力よりも広いものだとういう人もいますが、これはコミュニケーションを音声言語が中心と考えている一般的なイメージだと言えるでしょう。
しかし、正確にはコミュニケーションは「音声コミュニケーション」に対して「文字コミュニケーション」という用語もあるように本来両者を含むものであり、「コミュニケーション能力」というのは現代の国語の学習し度要領で言うところの「伝え合う力」と同義語と考えてもいいのではないでしょうか?