コミュニケーション用語
コミュニケーション能力~傾聴
職場、家庭などのあらゆるシーンでコミュニケーション能力が必要とされていますが、コミュニケーションに欠かせない能力の一つが「傾聴(けいちょう)」と云われています。傾聴は、心理カウンセリングやコーチングなどで活用されているテクニックで、人の心にある悩みや苦しみを素直に引き出し、その原因をつきとめるためにとても有効とされています。
コーチングにはいくつかの種類がありますが、代表的なのは「ビジネスコーチング」です。企業の管理職が部下の育成、指導に取り組む際のノウハウ体系のことです。このコーチングに必須の能力として、「傾聴のスキル」、「質問のスキル」、「承認のスキル」があります。良好なコミュニケーションを実現するためのポイントが「傾聴」、「質問」、「承認」の3つであるといえます。
傾聴とは、ズバリ『人の話をきちんと聴く能力』のことです。人の話をただ「聞く」のではなく、注意を払ってしっかりと「聴く」ことが傾聴です。座る位置や姿勢、態度に配慮することで、さらに相手の話を深く聴くことができますし、相手も話しやすくなります。話し手は、聴き手次第だということです。話し手が一生懸命話している間、聴き手が無反応だったり、ひたすら下を向いて必死にメモをとるだけで相槌もせず、頷いてもくれないとなると話し手が話す気力を失ってしまいます。
次に、質問の仕方というものがあります。質問するということは、自分が望む答えを相手から引き出すことにあるのであって、相手を責め立て、傷つけ、自己満足を得ることが目的ではありません。それ故、ある事象の原因を探る場合は、「人」にフォーカスするのではなく、「事」に注目します。
最後に、人は認められることでやる気を出すものです。相手の欠点を指摘するのではなく、長所を積極的に褒めるようにする承認によって成長します。